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そして、遂に敦盛と都姫の元服・裳着が盛大に執り行われ、
敦盛の加冠役を信武の兄である太政大臣・藤原国晴が、
都姫の腰結いを母方の祖父である高望王が行った。
敦盛は元服前より五位の位を授けられていたため、
これ以降、官職を授かるまで無官大夫と人々は称するようになった。

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「遅い、兄上。」
「えっ?」
肩を落として自室に戻った敦盛を出迎えたのは
都姫の不機嫌顔で、敦盛は別の対にいるはずの妹が
何故ここで不機嫌になっているのかが分からず一瞬、
悩んでいたことも忘れて目を白黒させた。

「取り替えられれば良かったのにね」と思いながらも、
信武は敦盛と都姫の個性を尊重し大切に大切に育ててまいりました。

そして、敦盛と都姫が13歳となった年のある日のこと、
敦盛は信武に大切な話があると呼ばれたのです。


いつの頃であった、左大臣で藤原信武という人がいた。
容貌・学識を始めとして世間の評判も並々ではなく優れていたので、
人から見れば何一つ不満などないように見えるが、心中には1つ
ささやかな悩み事があった。

信武には奥方との間に2人の子供があった。
双子として生を受けた子供たちの容貌はどちらも優れており、
2人の顔は良く似ていて取り違えそうなくらいであった。

しかし、似ているとはいっても、敦盛と名付けられた若君は上品で気品高く
女性のような可憐さを感じる一方、都と名付けられた姫君は華やかで気力に
溢れており幾ら見ていても飽きないほどの愛嬌は類が無いほど素晴らしかった。




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